応用統計学

アブストラクト


MARS における非負圧縮推定量とその性能, 99-118

元垣内広毅・杉本知之・後藤昌司

要旨(英文要旨

線形ないしは非線形の構造を有する現実のデータに対して,データの層化と 回帰解析を同時に遂行しながら,データの背後に潜む回帰関係を捉えることを可能と する接近法として,多変量適応型回帰スプライン(MARS: Multivariate Adaptive Regression Splines: Friedman, 1991)が知られている.一般に,回帰解析の目標に は,(i) 応答の適合予測と(ii) 回帰関係の適切な解釈を与える二つの立場がある. こ のとき,MARS 法を適用する場面に注目すると,後者の目標に重みをもつことが多 く,とくに,MARS 法の単一の樹木構造がその目標の達成に貢献する.他方,これら 二つの目標を同時に満たすことを意図した縮小推定量として,非負圧縮推定量(NNG: Non negative garrote, Breiman, 1995)が提案されている.本稿では,MARS 法の 適用結果で現象に符合する解釈が得られるように,NNG をMARS 法の推測過程に 組み入れるNNG-MARS 法を提案し,その性能を文献事例およびシミュレーション を通して吟味する.その結果,NNG-MARS 法は,回帰関係の解釈が容易な単一の 樹木構造の形式をとり,多くの状況下において,通常のMARS 法を上回る予測性 能を示した.


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