この度の統計関連学会連合大会コンペティションにおいて,優秀報告賞を頂き大変光栄に思っています.日頃からご指導頂いております瀬尾隆先生をはじめ,お世話になっているすべての方々に,この場を借りて心から感謝申し上げます.

 今回の発表では,正規母集団の下で平均ベクトル間の多重対比較法を行う手法である,多変量Tukey-Kramer法について議論し,その重要な性質である多変量一般化Tukey予想を母集団数が4つの場合について証明しました.さらに,この場合の保守性の上限を与え,数値実験により保守性の程度を評価しました.多変量一般化Tukey予想は,「多変量Tukey-Kramer法は常に保守的な同時信頼区間を構成する」という予想ですが,今まで母集団数が3つの場合でしか証明されていませんでした.今回,母集団数が4つの場合について証明できたことは非常に意義があることだと思われます.また,保守性の程度を把握することは,多変量Tukey-Kramer法を実際に用いる際に役立つ情報として参考になるでしょう.

 今回のコンペティション講演を通じて非常に貴重な経験が得られました.コンペティション講演として相応しい発表をすると同時に,聴衆の方々に理解し易い発表をするために,スライドの作成や表現方法の工夫に自分なりの努力をしてきました.このような様々な努力を優秀報告賞として評価して頂き大変うれしく思っています.

 最後になりますが,このような貴重なコンペティション講演を企画・運営していただいた関係者の方々,貴重なコメント・質問をして下さいました方々,審査に参加いただいた方々に改めて心から感謝申し上げます.今後もこの受賞を励みとして,一層の努力を重ね,統計学の発展に少しでも貢献できればと考えていますので,今後もどうぞよろしくお願い申し上げます.